三重県内企業・団体様の取り組み紹介

松阪市
株式会社ミツイバウ・マテリアル様

社員主導のSDGsで、地域になくてはならない企業へ!

左:SDGs委員会 責任者 土屋千登世さん 右:三井陽介社長

・・・・・

ポジティブ・インパクト・ファイナンス(PIF)をご存知でしょうか?

これは、環境・社会・経済に
良い影響を及ぼすと評価された企業活動に対して
その支援を目的に行われる融資のことを言います。
2017年に「国連環境計画・金融イニシアチブ」が制定した
「ポジティブ・インパクト金融原則」では、
ポジティブ・インパクトを以下のように定義しています。

ポジティブ・インパクトとは
持続可能な開発の3つの側面(経済、社会、環境)のいずれかにおいて
潜在的なマイナスの影響が適切に特定、緩和され、
なおかつ少なくともそれらの一つの面でプラスの貢献をもたらすこと

すなわち、この融資を受けた企業のSDGs活動は
金融機関のお墨付きであると言えます。

2021年12月、百五銀行のポジティブ・インパクト・ファイナンスの
第1号として選定されたのが
今回ご紹介する株式会社ミツイバウ・マテリアルです。

同社は、ポジティブ・インパクト・ファイナンス以外にも
●健康経営優良法人2022ブライト500
●令和2年度三重のおもてなし経営企業選
などに選ばれ、
その企業活動が第三者機関から認められているのですが、
実際に、社内でどのような取り組みを行っているのでしょうか?

▲SDGs委員会 責任者 土屋千登世さん(左)

同社のSDGs活動がスタートしたのは2年前。
既に5年間活動をしていた「ワーク・ライフ・バランス委員会」を
「SDGs委員会」に発展させ、土屋さんが責任者に任命されました。

SDGsに取り組むにあたって意識したことは
この活動自体が持続可能でなくてはならないということです。
金銭的な負担や時間的な負担が大きいと
長続きしませんので、
みんなの業務内で無理なくできることからスタートしました。

最初は、一人ひとりの意識付けを促すよう
封筒・書類・ヘルメット・トラックなど、
日常的に目にするものにSDGsのマークを付けました。

社外の方から「そのマーク何?」と聞かれることも多いそうで、
「聞かれるから答えられないと!」と
SDGsの理解を深める人もいました(^^)。

▲ヘルメットにSDGsのステッカーを貼付

▲トラックにもSDGsのステッカーを貼付

現在、同社のSDGs活動は多岐にわたり、
それらは、
「社員への取り組み」
「地域への取り組み」
「環境への取り組み」
に分類されます。

ここで、その一部を紹介します。

<社員への取り組み>
●従業員の保険加入や予防接種、健康診断の充実化。
●記念日有給の付与。
●勤続年数5年毎に、勤続年数に応じて一時金を支給。

<地域への取り組み>
●「ミツイバウ安全協力会」を設立。
地域の職人さんの安全環境と施工品質を維持し雇用を守る。
●自社商品であるペレットストーブの燃料として、
地元企業が廃棄物を利用して製造した木質ペレットを採用。

<環境への取り組み>
●ペーパーレス業務の促進。
●アイドリング時間の管理、ハイブリッド車導入による温室効果ガス排出削減。
●太陽光発電システムの推進。
●再生可能エネルギー由来の電力の採用。

詳しくは同社のHPをご覧ください

▲社内にはSDGsを促進するための様々な掲示物が

毎年、少なくともひとつは新しい取り組みを行うことを課して
活動を推進してきた同社。
継続してこれたのはSDGs委員会の力が大きいと言います。

SDGs委員会の主な役割は、社内への啓蒙と目標管理です。
啓蒙活動としては、委員会発足以来、
●朝礼でのSDGsゴール唱和
●毎月1回、委員会メンバーが講師となりSDGs勉強会を開催
●SDGsに関する社内掲示
などを続け、
今では、社員のほとんどがSDGsの17のゴールを暗唱できるまでに浸透しています。

また、分別用のゴミ箱を社員自らが製作したり、
目のつくところにSDGsのゴールを貼るなど、
一人ひとりの自主的な取り組みも多くみられます。

▲きっちりと分別されたゴミ箱。左の紫のゴミ箱は社員お手製!

▲手書きで書かれたSDGsのゴール。外国人スタッフのためにひらがなで。

▲SDGs委員会の様子

目標についても、トップダウンではなく
各部署に示された「方針」のもと、
具体的な取り組み内容を自分たちで考え目標を設定し、
その進捗管理をSDGs委員会が行っています。

このように、同社のSDGs実践が進んでいる理由は、
一人ひとりがSDGsを理解し自分事として取り組み
PDCAがまわせていることだと考えられますが、
さらにもう一つ、
「自社の事業継続のためにSDGsの取り組みが必須」と言い切る
社長の覚悟も大きな要因ではないでしょうか。

17のゴールの中で、私が一番に考えているのは
「8. 働きがいも経済成長も」です。

弊社の基本方針は
●社員の幸福
●顧客への貢献
●会社の発展
の3つですが、
「社員への幸福」は10年ほど前に追加し
基本方針の一番に据えました。
社員満足なしで顧客満足は得られない、という思いからです。
さらに、顧客満足度が上がれば会社は発展し地域貢献につながります。

そういった思いで、働きやすい環境づくりに力を入れているのですが
同時に、自社の経済成長も叶えていかなければならないんですね。
でないと、企業が持続できませんから。
そこで、生産性向上を目的に
業務の効率化を図る仕組みづくりにも取り組んでいます。

弊社のSDGsの取り組みは、言い換えると
「会社・社員・顧客・協力業者・社会のwin&winの循環づくり」です。
全ての持続可能が叶う事業活動の実現によって企業価値を高め、
地域にとってなくてはならない企業になることを目指しています。

ミツイバウ・マテリアルが
第三者機関に評価されたことを知った地元の企業から、
「うちも取り組みたいから話を聞きたい」と
相談を受けることもあると言います。
同社の活動は、他社にも影響をあたえ
地域全体のSDGs促進にも一役買っているのです。

今後力を入れる取り組みは
DX(デジタルトランスフォーメーション)による業務の効率化で、
より働きやすい環境づくりや
ペーパーレス化による二酸化炭素排出削減を進めていかれます。

同社が実践している社員主導のSDGs活動は、
今後SDGsに取り組む企業や既に取り組んでいる企業にとって
たいへん参考になる事例だと感じました。

まだまだ、のびしろがありますね、という記者に
のびしろしかありません、と答える三井社長。
今後の取り組みにも注目です!!

企業・団体プロフィール

  • 名称

    株式会社ミツイバウ・マテリアル
  • 住所

    〒515-0104 三重県松阪市高須町3460番地125
  • 電話番号

  • 事業内容

    建築分野のあらゆる分野において、一般建材・環境建材の販売・施工から住宅・工業施設・商業施設のリフォームまで、三重の住まいづくり・街づくりに幅広く貢献しています。
  • HP

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