三重県内企業・団体様の取り組み紹介
- 津市
- 株式会社クラユニコーポレーション様
ユニフォームの力で持続可能な社会づくりに貢献
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代表取締役 倉田基史氏
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2002年のFIFAワールドカップは
初の日本開催(韓国との共同開催)とあって、
我が国にサッカーブームを巻き起こしました。
応援ユニフォームで
青一面に染まったスタジアムの衝撃は
今も記憶に残っています。
当時、日本代表を応援する多くの人が
応援ユニフォームを身に着けていました。
その理由は、代表チームと同じ衣装を着ることで、
フィールドで戦う選手たちと
ひとつになれる気がしたからです。
ユニフォームは、
身に着ける目的によって
機能的な価値を有していますが、
それ以外に、
組織の一体感を高めたり
仕事への誇りを醸成したりといった
情緒的な価値もあるのです。
とは、今回紹介する
株式会社クラユニコーポレーション 代表取締役 倉田基史氏の言葉。
ユニフォーム製造・販売会社のクラユニコーポレーションは、
明治45年の創業以来、
地域の企業や病院などの現場を
「衣料」で支援してきました。
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▲津市の本社ビル
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▲本社ビル1Fのユニフォームショップ
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▲三重のおもてなし経営企業選(2015)/はばたく中小企業小規模事業者300(2019)に選出
同社が、SDGsを知ったのは約3年前。
取引先から話を聞いた倉田氏は
「これからの経営に必要な思想」であると強く感じ
すぐに、取り組みをはじめました。
まずは、自らが理解しなければと勉強会に参加。
当時、メーカー展示会でも
SDGsをうたったブースがあり
そういった場でも
「ユニフォーム」と「SDGs」の関りを学びながら
徐々に、自社の事業に
落とし込んでいったと言います。
その後、社内勉強会を開催し、
一定の理解を有した社員にSDGsのバッジを授与したり、
既存の商品やサービスの中で
SDGsに関わるものについて
紹介ツールにマークを記載したり
と、少しづつ事業の中にSDGsを取り込んでいきました。
また、「社会になくてはならない企業になる」
という経営理念のもとで事業活動を続けている同社の
社内外に向けた取り組みは
そもそもSDGsに関わるものが多く、
それらをひとつひとつSDGsのテーマに当てはめ
メンバーに共有し、社内への浸透を推進しました。
当初、反応が薄かったメンバーも
理解が深まるにしたがって積極性が増し、
今では、クライアントにSDGsの説明をするためのツールを
自分たちで作成するまでになっています。
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▲社内メンバーが作成したSDGs説明ツール
さて、ここで、ユニフォーム会社ならではの
対外的な取り組みを2つ紹介したいと思います。
まず1つめは、
5年前から行なっている「子ども白衣の無料貸し出し」。
同社のクライアントである病院では、
「子どもたちが病院を怖がらないために」
という目的で、
子ども向けのイベントを開催しているところが多くあります。
それを知った同社は、
子ども用の診察衣・手術衣・看護衣・手術帽子・看護帽子を仕立て、
無料貸し出しをはじめました。
医師や看護師が着用している衣装と
同じものを身に着けることで
子どもたちの興味の度合いが大きく変わると言います。
病院の仕事に触れ関心を持つことで、
将来に向けた新たな可能性の扉がひとつ
開かれるのではないでしょうか。
また、この取り組みにおける
興味深いエピソードを聞くことができました。
無料貸し出しを続けていると、
ある病院から
「うちで使っている子ども用聴診器を
クラユニさんの貸し出しに使ってください。」
という申し出を受けたのです。
さらに、別の病院からは
「子どもユニフォーム用のハンガーを譲ります。」
という申し出も。
取り組みに共感する方々の思いがつながり
少しづつその輪が大きくなっています。
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▲病院のユニフォームを身に着けた子どもたち
そして、2つめは、
「マタニティーユニフォームの無料レンタル」。
平成28年に女性活躍推進法が制定され
以降、企業は女性の働きやすさにも目をむけるようになりました。
多くの企業が、女性の労働環境の改善に取り組んでいますが
「妊娠中の制服」にまで
およんでいるところは少ないのが現状です。
倉田氏が、この取り組みに対する思いを語ってくれました。
短期間のために費用をかけられない、という
企業の状況はよくわかります。
一方、女性スタッフの気持ちを考えると
「産休で周りに迷惑をかけてしまう」
といった後ろめたさを
感じてもらいたくない、と思うのです。
マタニティーのユニフォームを
貸与するということは
「あなたの出産を祝っている」という
ひとつの意思表示にもなるのではないでしょうか。
たかが「ユニフォーム」と
思われるかもしれませんが
組織の一体感を高める効果があると信じています。
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クラユニコーポレーションは、
今回、紹介した取り組み以外にも
教育、労働環境、エネルギー、地球環境、リサイクルなど
様々なテーマでSDGsに関わっています。
どう進めればいいのかわからないので、
正直手探りですが、
トライ&エラーで頑張ります!
と倉田氏。
持続可能な社会を実現するには、
これまでの延長とは違う
新たな思想と行動が求められます。
クラユニコーポレーションの手探りの取り組みが
近い将来「手応え」に変わるものと信じてやみません。
企業・団体プロフィール
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名称
株式会社クラユニコーポレーション -
住所
〒514-0032 三重県津市中央12-1 -
電話番号
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事業内容
企業用ユニフォームの製造卸販売 -
HP