三重県内企業・団体様の取り組み紹介
- 津市
- 三重県神道青年会様
神道はサステナブルの原点、若手神職が取り組む地域貢献活動
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神道には、
常に若々しく美しくあることを尊ぶ「常若(とこわか)」という
考え方があります。
この思想のもと、伊勢神宮では、
古来より「式年遷宮」が行われてきました。
これは、原則20年に一度、
新しい神殿を建築し、御神体を遷す(遷宮)儀式のことで、
その際、御装束と神宝も新しく調えます。
式年遷宮によって
伊勢神宮の神殿や神宝は生まれ変わりを繰り返し、
1300年たった今も、いにしえの姿を瑞々しく残すと同時に
建築や伝統工芸の技術を現代に受け継いできました。
この仕組みは、サステナブルの原点とも言われています。
そもそも神道は
自然を神聖なものとして敬い大切にしてきました。
そして、神社は地域コミュニティーの核として社会の形成に貢献し、
式年遷宮などによって経済活動を生み出してきました。
この構造は、
SDGsの構造モデル「SDGsウェディングケーキ」に通じます。
そこで、今回は、
三重県内の40歳以下の神職が運営する
三重県神道青年会を取材いたしました。
同会は、神社神道の興隆を目的に昭和24年8月7日に設立。
会員相互の研鑽と親睦を図り、
また、地域貢献活動も積極的に行っています。
それでは、ここから代表的な取り組みを3つ紹介します。
まず1つ目は「お宮の子供会」です。
毎年、夏に開催しているこのイベントは、
三重県内の小学生を対象とし、参加者は1泊2日を神社で過ごします。
携帯電話は持ち込み禁止。
食事の支度は自分たちで。
2日間の内容は開催年によって異なりますが、
神社の歴史・神話・参拝作法などの学習、
稲刈りやお宮の掃除などを体験します。
参加した子供たちは楽しみながら多くのことを吸収すると言います。
「お宮の子供会」は、
子供たちにとっては、豊かな心を育む機会となり
神社にとっては、地域の方々とのより深い関係性を築く機会となります。
2つ目は「白塚海浜清掃奉仕」です。
5年前より、三重県漁業協同組合連合会他主催の
「県内一斉海浜清掃活動」に賛同し、
白塚海岸の清掃奉仕を行っています。
参加した会員の一人は
海岸の現実を目の当たりにし驚いたと言います。
海の環境が問題になっているのは知っていたものの、
どこか遠くの出来事のように思っていました。
海岸のあちこちに広がるたくさんのゴミを見て、
他人ごとではないことを実感しました。
3つ目は「災害復興支援」です。
近年、多発している大規模自然災害。
同会は、
平成7年の阪神淡路大震災、
平成23年の東日本大震災、
平成28年の熊本地震、
令和元年の台風19号(長野県)、
県内の豪雨災害などの復興支援活動を行ってきました。
被災地では、
心のよりどころである神社も
大きな被害を受けています。
復興支援活動の輪は全国に広がっており、
各地の神道青年会が、
被災者の方々の不安を受け止める場を
いち早く復旧しなければという一心で、
力を合わせています。
これら以外にも
会をあげての献血活動や、防災倉庫の設置など
様々な社会活動を行っている同会。
会長の宇治土公氏は
三重県神道青年会の役割は「動くこと」と言います。
我々若手は動いてなんぼ。
若い神職が、積極的に社会活動をし、
地域の方々と接することで
神社や神道を身近に感じてもらえますし、
また、心と心のふれあいから、
思いやりや安らぎが生まれると思うのです。
神道の思想のもとに活動を続ければ
おのずと持続可能な社会づくりに
つながっていくのではないでしょうか。
2018年8月。
国連のSDGs推進会議において
石清水八幡宮の宮司によるスピーチが行われ、
「神道」が議事録に掲載されました。
自然との共生思想を持つ「神道」に、
SDGsの目標を達成するための
大事なヒントがあるのではないでしょうか。
企業・団体プロフィール
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名称
三重県神道青年会 -
住所
〒514-0005 三重県津市鳥居町210-2 -
電話番号
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事業内容
三重県内の神社に奉職している40才以下の若手神職の団体です。 -
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